2015.10.05
昨日は日本建築に使用される木材の時代変化について書きました。
今日は建物の種類でみてみます⭐️
重要文化財に指定されている建物の木材で、
寺社では半分近くが檜の材料を用い、次いで松、杉欅、栂。
農家では、松が3分の1ほどを占め、次いで杉、栗、栂。
町屋では、松が半分ほどを占め、次いで檜、杉、栂。
城郭では、半分が松、残りを檜と栂が二分しています。
民家や町屋においては、近くで取れるものを使った結果がでていますが、特徴的なのは町屋で使用されている栗です。
四国では栗が使用されることは殆どありませんが、関東地方や中部地方近畿地方では土台などに用いられています。
重要文化財指定の洋風建築では、杉が9割程を占めているのに対し、日本建築では、建物の種類によって、多種多様な木材を使用していることが分かります。
四国は良質な松の産地の為、松が他の地域よりも割合が多く、並んで栂の建築物が多いのも特徴的です。
古建築を見るとき、使用されている木材が何なのか、何処からその木材を調達してきたのかを考えてみるのも面白い発見につながるポイントです⭐️